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Vol.02 洗車ガレージの設計全記録|床・排水・照明・GCL・クランツレ・純水器の全計画

公開日: 2026.04.28 更新日: 2026.08.31
洗車ガレージ設計記録 純水器 排水 照明 クランツレ 設備計画 Vol.02
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Vol.02 洗車ガレージの設計記録GCL・クランツレ・純水器・照明計画

床の排水計画から照明・収納・高圧洗浄機まで、洗車専用ガレージの設計内容と選定理由をまとめています。

ガレージハウス ビルトインガレージ GCL クランツレ 純水器 洗車ガレージ

洗車を前提にしたビルトインガレージで最優先すべきは、排水を取れる床・演色性の高い照明・洗車用品専用の収納の3点です。ガレージの大きさを車体寸法だけで決めると水の逃げ道と作業動線が確保できず、屋根が付いただけの屋外洗車になります。2台用で内寸W6.37m×D7.28mのガレージハウスでは、この3点を軸に20mm厚タイルの床とシャッター前の側溝、Ra98のダウンライト8灯、洗車用品専用の収納室(GCL)、クランツレ Profi175TSTとサンエイ化学の純水器CP-30という構成にしました。

18歳から洗車を続けてきて、屋外洗車では天候・日射・水質のどれも自分でコントロールできないことがずっと課題でした。真夏の水シミも、夜間に汚れが見えないことも、ケミカルや道具を替えて解決する話ではなく、洗車をする環境そのものを作らないと変わりません。ガレージ側で屋根・照明・水質・排水を確保して初めて、天候に左右されない洗車ができます。本記事は2022年9月時点・着工前の設計内容の記録で、完成後の最終仕様はVol.03にまとめています。

この記事でわかること
  • 洗車に必要なガレージ内寸と前後クリアランスの考え方
  • 土間コンクリートを避けて20mmタイルを選んだ理由
  • Ra98・2,470lmのダウンライトで照明を組んだ根拠
  • クランツレと純水器のサイズを決める判断基準
最終更新:2026年8月31日
執筆・検証:

01

洗車ガレージの広さの決め方

Garage Size & Clearance

ビルトインガレージの大きさは、車体寸法そのものより「車体の前後左右にどれだけ余白を残せるか」で決まります。一般的にガレージは駐車と乗り降りができる寸法で計画されますが、洗車をするなら車の周囲を1周して作業できることが前提になります。土地の制約がある以上、どこを削ってどこを守るかを先に決めておく必要があります。

[ W×D ]
内寸(芯々)
W 6.37m
× D 7.28m
尺モジュール・木造
[ 仕上 ]
仕上がり内法
W 6.2m
× D 7.1m
[ 前後 ]
前後クリアランス
各 約1.1m
左右は余裕あり
洗車ガレージの平面図。車2台分の配置と前後クリアランスを示した旧バージョン図面

※旧バージョン図面の為、排水計画が異なります

洗車時のオペレーション 洗車の際は1台を外に出して作業します。私の車(幅1.9m×長さ4.9m)に対して前後のクリアランスが各1.1m程度。理想ではないですが土地サイズの制約上これが限界。左右は十分な余裕があるので、実作業では問題ないと考えています。

02

ガレージの床・壁の仕上げ

Floor, Wall & Ceiling Finishes

ガレージの内装は、水と洗剤が常時かかる前提で素材を選びます。床は土間コンクリートではなく20mm厚タイル、壁・天井は屋外用の鋼板スパンドレルというのが、洗車ガレージでの結論でした。床・側溝・壁天井・シャッターの4点は、後から変更が効かないため設計段階で決め切る必要があります。

床(土間)
20mmタイル 土間コンクリートは不陸による水たまりや長期耐久性の問題があるため採用せず。ガレージタイル敷きや塗装も検討したがデザイン的に却下。20mm厚タイルで耐荷重・メンテナンス性・美観を確保。
側溝(排水)
シャッター前(左右方向)に設置 ガレージ奥からシャッター側へ水勾配を取る。グレーチング蓋はステンレス(シルバー)か鋳鉄(ブラック)でガレージ全体のデザインに合わせて検討中。
壁・天井
スパンドレル(目地無) スッキリとしたデザインで、洗車時の水・洗剤が掛かってもメンテナンスが容易。
シャッター
巻き上げ式 オーバースライダーはデザイン・速度・静音性で優れるがガレージ内天井へのレール設置がデザイン的に許容できないため却下。シャッターボックスは天井を折り上げてスッキリ納める計画。

03

洗車ガレージ照明の選び方

Lighting — Color Rendering

洗車ガレージの照明は、十分な明るさ(lm)を確保したうえで演色性(Ra)まで妥協しないことが条件になります。暗ければ汚れそのものが見えず、明るくても演色性が低ければ水シミ・拭き残し・磨き傷の判別ができないためです。ガレージはリビングから常時見える空間のため、機能一辺倒の照明は現実的ではありません。ディテーリングの観点から言うと、スポットライトをたくさん設置したほうが明るさは十分確保できますが、それではデザイン・意匠性が犠牲になってしまいます。ダウンライトのみで構成し、不足する明るさはSCANGRIP MULTIMATCH 3で補う方針です。

採用器具:DAIKO(大光電機)ユニバーサルダウンライト

決め手はRa98という超高演色性2,470lm(LZD-93125DBW)という明るさ。住宅用ではなく店舗向けの製品で、他メーカーではここまでのダウンライトは現時点でほぼ存在しない。

  • LZD-93125GBM 3,000K / Ra98 / 1,800lm ×2灯(日常生活+洗車用)
  • LZD-93125DBW 4,000K / Ra98 / 2,470lm ×6灯(洗車用)

明るさが足りない場面はSCANGRIP MULTIMATCH 3(最大4,500lm / Ra96)、またはMULTIMATCH 8(最大8,000lm / Ra96)で補完。

デザインと機能のバランス ディテーリングに特化するなら大量の照明器具を設置するのがベストですが、あくまでビルトインガレージ。リビングから常時見える空間なので機能に特化しすぎたデザインはNG。ダウンライトのみというのが、デザインと機能を両立した私なりのベストアンサーです。

04

GCL|洗車用品の収納設計

Garage Closet — Storage Plan

ガレージに隣接した洗車用品専用の収納・ディスプレイルームをGCL(ガレージクローゼット)と呼んでいます。平面図では「納戸2」と表記している部分です。(図面が未完成の為、簡略化した図面を掲載しています)

洗車用品収納(GCL)のレイアウト|平面図

図面上側がディスプレイ収納・引き出し収納・開き戸収納エリア。
図面下側は左から洗濯機・純水器設置スペース+収納、シンク、カウンターの順で配置。カウンター下には高圧洗浄機とバケツを収納します。

GCL(洗車用品収納室)の平面図。収納エリアと洗濯機・純水器・シンクの配置

GCL平面図|上側が収納エリア、下側が洗濯機・純水器・シンク・カウンター

ケミカルボトルの収納棚|ディスプレイ収納側展開図

GCLディスプレイ収納側の展開図。引出し収納とガラス棚板の割付

ディスプレイ収納側展開図|ガラス棚板18枚でボトル90本以上を展示

カウンター下 収納
  • 引出し収納×8、開き戸収納×5、オープン収納×2
  • 引出し:マイクロファイバークロス・アプリケーター
  • 開き戸:掃除機・ブロワー等の大型道具
  • オープン下部:SCANGRIP WHEEL STAND保管
  • オープン上部:SCANGRIP・マキタバッテリー充電スペース
  • 天板:メラミン 幕板・収納内部:ポリ合板
カウンター上 ボトルディスプレイ棚

ガラス棚板×18枚。1段5本換算で90本以上のケミカルボトルを展示収納可能。

カウンター上辺りにはブラシを掛けられるブラケットを設置予定。

シンク・洗濯機・純水器の配置|カウンター側展開図

GCLシンク・カウンター側の展開図。洗濯機と純水器の設置スペース

カウンター側展開図|右から洗濯機・純水器スペース、シンク、カウンター

カウンター・シンク
  • 天板:メラミン
  • シンク:ステンレス製(デザイン重視)
  • 収納上部:高圧洗浄機を収納
  • 収納下部:バケツドリー・バケツ
洗濯機・純水器スペース
  • 洗車専用コンパクト洗濯機(扉付きで普段は見えない)
  • 純水器(サンエイ化学 CP-30)※現在は廃盤
  • 洗濯機上部:洗車クロス用ピンチハンガー収納

05

高圧洗浄機と純水器の選び方

Pressure Washer & Pure Water System

洗車用の高圧洗浄機と純水器は単体で選ぶものではなく、高圧洗浄機の吐出水量(L/h)と純水器の最大通水量(L/h)が釣り合うかで組み合わせを決めます。業務用のクランツレを使うなら純水器は30L以上が目安で、ここを外すと純水が途中で足りなくなり、別途貯水タンクが必要になります。

高圧洗浄機
クランツレ Profi175TST(購入予定)
  • 電源:三相200V
  • 吐出圧力:3〜15MPa
  • 吐出水量:12L/分(720L/h)

家庭用高圧洗浄機では洗車には非力と判断。スノーフォームの推奨圧力(12MPa)を常用で実現できる唯一の現実解。クランツレは10年使用を目標に製作されているため、洗車使用だけならかなり長く使えると思います。

高圧洗浄機

純水器
サンエイ化学 CP-30(30L)
  • 最大通水量:750L/h

当初はCP-10(10L / 最大通水量250L/h)を検討。しかしProfi175TSTの吐出水量は720L/hで、CP-10の通水量250L/hでは供給が追いつきません。一度タンクに純水を貯めてから高圧洗浄機に送る方式にすれば使えますが、GCL内にタンクを置く余裕がないため、通水量750L/hのCP-30に変更して直結で使える構成にしました。

デメリットは運転重量約50kg。

※ 現在CP-30(30L)は販売終了 現在はカートリッジ純水器 35L スタンダードタイプが後継モデルとなっています。

純水器(後継モデル)

純水器 サンエイ化学を選んだ理由 ①専門メーカーとして信頼できる ②ホームページが見やすく分かりやすい ③問い合わせの対応が迅速・丁寧で親身になってもらえた。この3点でサンエイ化学一択でした。
この時点での状況 至る所にお金がかかりますし、昨今の値上げの影響で想定予算を大幅オーバー。ある程度VEは検討しましたが、夫婦ともにこだわりは強く融資増額予定です。マイホームが完成したら自制していた洗車用品の購入も解禁したいと思います!

06

ガレージハウスの完成予想CG

Completion Renderings

設計段階で作成した完成予想CGです。ガレージとリビング・キッチンを一体で見せる構成のため、ガレージ内装は住空間から見えることを前提に決めています。以下は2022年9月時点のCGです。

ビルトインガレージ内からリビングを見た完成予想CG

ガレージ内からリビング側を見たCG

キッチンからリビングとガレージを見通した完成予想CG

キッチンからガレージ・リビング側を見たCG

リビングからキッチン側を見た完成予想CG

リビングからキッチン側を見たCG


07

洗車ガレージ設計のFAQ

Frequently Asked Questions

洗車ガレージの設計で実際に迷った点を、判断基準とあわせてまとめます。

洗車できるガレージには、どのくらいの広さが必要ですか?

車体の前後左右に人が作業できる余白を確保できるかが基準です。我が家は内寸W6.37m×D7.28m(仕上がり内法 W6.2m×D7.1m)の2台用で、車幅1.9m×全長4.9mの車に対して前後のクリアランスは各約1.1m。理想はもう少し欲しいところですが、左右に十分な余裕があるため、洗車時は1台を外に出して作業する前提で成立します。前後は各1m程度が下限で、理想を言えば各2mは欲しいところです。ただしそこまで余裕を持ったビルトインガレージを作れるケースは現実的に多くないため、まず前後1m前後を確保できるかを基準に考えるのが現実的だと思います。

洗車ガレージの床に、置き敷きガレージタイルや床用塗装を選ばなかったのはなぜですか?

置き敷きガレージタイルと床用塗装は、どちらもデザインが好みに合わなかったため最初から候補に入れていません。土間コンクリートも不陸(表面のわずかな凹凸)による水たまりと長期耐久性に不安があり、早い段階で除外しました。残った選択肢が20mm厚タイルで、耐荷重・メンテナンス性・美観を同時に満たせると判断しています。実際に採用したタイルの品番・施工面積・費用はVol.03「洗車ガレージ、ついに着工。」に掲載しています。

洗車用ガレージの照明は、どのくらいの明るさと演色性が必要ですか?

明るさ(lm)より演色性(Ra)を優先してください。我が家はDAIKO(大光電機)のユニバーサルダウンライトを採用し、4,000K / Ra98 / 2,470lm(LZD-93125DBW)を6灯、3,000K / Ra98 / 1,800lm(LZD-93125GBM)を2灯の構成としました。住宅用ではなく店舗向けの製品で、Ra98クラスのダウンライトは他メーカーにほぼ存在しません。それでも足りない場面はSCANGRIP MULTIMATCH 3(最大4,500lm / Ra96)などの可搬ライトで補います。リビングから常時見える空間のため、スポットライトを多灯設置せずダウンライトのみで構成しています。

家庭用高圧洗浄機ではなく業務用のクランツレを選んだ理由は何ですか?

スノーフォームの推奨圧力である12MPaを常用で出せるかが分かれ目です。家庭用高圧洗浄機では洗車用途に対して非力と判断し、クランツレ Profi175TST(三相200V / 吐出圧力3〜15MPa / 吐出水量12L/分=720L/h)を選定しました。クランツレは10年の使用を目標に設計されているため、洗車用途だけであればかなり長く使えると考えています。三相200Vの引き込みが必要になる点は、新築であれば設計段階で織り込めます。

純水器は何Lの樹脂量を選べばいいですか?

高圧洗浄機の吐出水量に対して純水器の最大通水量が足りるかで決まります。当初はサンエイ化学のCP-10(10L / 最大通水量250L/h)を検討していましたが、Profi175TSTの吐出水量720L/hには供給が追いつきません。貯水タンクを挟めば使えるものの設置スペースがないため、通水量750L/hのCP-30(30L)に変更し、タンクなしで直結できる構成にしました。デメリットは運転重量が約50kgになることです。なお現在CP-30は販売終了しており、カートリッジ純水器 35L スタンダードタイプが後継モデルとなっています。

この設計は実際にそのまま完成しましたか?

本記事は2022年9月時点の設計内容であり、着工後に変更した仕様もあります。シャッター・タイル・排水・スパンドレルの最終仕様と、シーリングブームの取付方法はVol.03「ガレージ建築記録・完成仕様」で公開しています。計画と完成後の差分を確認したい場合はそちらをご覧ください。
次に読む記事 洗車ガレージの床タイル・排水・シャッターの最終仕様|Vol.03 着工記録(2023.03)

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