Carcare Guide
MTM Hydro PF22.2 オリフィス・フィルター交換手順|3年使用後のメンテナンス実記録
公開日: 2026.05.07 更新日: 2026.11.06
MTM Hydro PF22.2 オリフィス フィルター交換 メンテナンス手順
Carcare Guide — Foam Gun Maintenance

MTM Hydro PF22.2 オリフィス・フィルター交換|工具3点・約20分

工具3点でできるPF22.2の分解整備。オリフィスとフィルター交換の全工程を解説。
MTM Hydro PF22.2 フォームガン オリフィス交換 フィルター交換 メンテナンス

MTM Hydro のフォームガン(フォームランス)PF22.2 は、オリフィスとフィルターをスパナ・マイナスドライバー・シールテープの3点、約20分で交換できます。2023年10月に、オリフィスを3.0(1.1mm)から5.0(1.5mm)へ変更し、2021年3月の購入以来初めてフィルターも交換しました。

交換のきっかけは、高圧洗浄機を Kränzle(クランツレ)の業務用機 Profi175TST に買い替えたことです。常用吐出圧力と常用吐出水量が変わると、それまでのオリフィス径では泡の出方が合わなくなります。約2年7か月使ったオリフィスには軽い錆が出ていましたが、使用に支障はない程度でした。

この記事でわかること
  • スパナ・マイナスドライバーなど交換に必要な工具と代用品
  • オリフィスとフィルターの取り外しから組み立てまでの全工程
  • 1/4インチQCプラグのシールテープの巻き直し方と水漏れ確認
  • 薬液ノブの外し方と、交換時期を判断する泡・水漏れの症状
所要時間:約20分/難易度:初級(特殊工具なし)/対象:PF22.2・PF22.3共通
最終更新:2026年11月6日(交換時期と部品情報を修正)
執筆・検証:
01

PF22.2で交換した部品と理由

Parts Replaced

MTM Hydro(MTM ハイドロ)PF22.2 で今回交換したのは、本体奥のオリフィスとノズル内部のフィルターの2つで、どちらも工具がそろえば自分で交換できます。工程ごとに使う工具が違い、特にノズルの分解・組み立ては初めてだと迷いやすいため、写真を交えて手順を解説します。

この記事で交換したパーツ
  • オリフィス:3.0(1.1mm)→ 5.0(1.5mm)に変更(高圧洗浄機の買い替えに合わせた変更。径はオリフィス径 計算ツールで算出)
  • フィルター:購入後初めての交換(約2年7か月使用)
  • 1/4インチQCプラグ:Veloci(ヴェローチ)のステンレス製(24.0080)に交換済みのため、今回はそのまま使用
02

交換に必要な工具・材料

Tools & Materials

最低限必要な工具はスパナ・マイナスドライバー・シールテープの3点で、精密ドライバーやペンチがあると作業が大幅にスムーズになります。

必ず必要
スパナ/モンキーレンチ
1/4インチQCプラグの着脱用。本体を固定しながら回せるよう、2本あると作業しやすい
マイナスドライバー
オリフィスの着脱用。最初は固いが少し緩めれば手で外れる
シールテープ(PTFEテープ)
1/4インチQCプラグの取り付けに必須。液体シール剤でも代用可。古いテープは必ず除去してから巻き直す
交換用オリフィス・フィルター
フィルターはリペアキット(41.5001)に入っている。オリフィスは高圧洗浄機の常用吐出圧力・常用吐出水量に合わせて選ぶ
あると便利
精密ドライバー(細め)
金属ピンの押し出しに使用。細い棒状のものであれば代用可
ペンチ
金属ピンの引き抜き用。素手では固く抜きにくいため、あると作業がスムーズ
ラチェットレンチ
1/4インチQCプラグの着脱に便利。スパナより素早く回せる
六角レンチ(細め)
薬液ノブを外す場合に必要。金属ピンの押し出しにも使える
工具の選び方ポイント メーカーの取扱説明書では、金属ピンの押し出しに六角レンチ、引き抜きにプライヤー(ペンチ)を使う手順になっています。精密ドライバーなど細い棒状のものでも代用できます。スパナは2本あると、本体を固定しながら作業できて便利です。

なお、作業台にトレーや布を敷いておくと金属ピンの紛失防止になり、駐車場やガレージでの作業でも安心です。PF22.2 をケルヒャーで使う場合のジョイント(変換アダプター)と接続方法は、次の記事で解説しています。

03

オリフィスの取り外し手順

Orifice Removal

オリフィスはスパナとマイナスドライバーの2つで取り外せます。コツは、本体と1/4インチQCプラグを別々の工具で押さえ、共回りを防ぐことです。PF22 用の交換オリフィスは国内では販売されていないため、私がヤフオクに出品しています。

1

本体を固定して1/4インチQCプラグを外す

スパナ等でフォームガン本体を固定しながら、もう一方のスパナ(またはラチェットレンチ)で1/4インチQCプラグを反時計回りに回して取り外します。

ポイント:本体をしっかり固定しないと共回りしてしまうため、2つの工具を使って固定と回転を分担するのがコツです。
MTM ハイドロ MTM Hydro PF22.2 の本体をスパナで固定し1/4インチQCプラグを外す作業
2

QCプラグを外すと奥にオリフィスが見える

QCプラグを取り外すと、本体の穴の奥にオリフィスが見えます。このオリフィスをマイナスドライバーで取り外します。
PF22.2 のQCプラグを外し本体奥のオリフィスが見えた状態
3

マイナスドライバーでオリフィスを取り外す

マイナスドライバーをオリフィスの溝に当て、回して取り外します。最初は固く感じますが、少し緩めれば後は簡単に外れます。無理に力をかけすぎないようにしてください。
マイナスドライバーで PF22.2 のオリフィスを回して取り外す様子
取り外したオリフィスの状態 約2年7か月使ったオリフィスには、軽い錆が見られました。使用後に内部に残った水が原因と考えられます(当サイトの推測)。使用上の問題はありませんでしたが、オリフィス径の変更に合わせて新品に交換しました。使用後は内部の水を出しておくと、錆の進行を遅らせられます。
04

フィルターの取り外しと交換手順

Filter Replacement

フィルター交換はノズルの取り外し・金属ピンの抜き差しを含む6工程ですが、手順通りに進めれば難しい作業ではありません。

フィルターはノズル内部に組み込まれているため、ノズルごと本体から取り外してから交換します。メーカーはこのフィルターを、薬液と水を混ぜて泡を作る部品として説明しています。

1

ノズル根元の金属ピンを押し出す

ノズルの根元部分に金属ピンが横方向に通っています。片側から細い工具(六角レンチや精密ドライバー)を当てて押し込み、反対側からピンが出てくるまで押します。
PF22.2 ノズル根元の金属ピンを細い工具で押し出す作業
2

ペンチで金属ピンを引き抜く

ピンが少し出てきたら、ペンチで掴んで引き抜きます。ピンは細いので紛失しないよう注意してください。
ペンチでPF22.2 ノズルの金属ピンを引き抜く様子
3

ノズルを本体から引き抜く

金属ピンを抜いたら、ノズルを手で引っ張ると本体から外れます。
PF22.2 のノズルを本体から引き抜いた状態
4

ノズル先端からフィルターを押し出す

取り外したノズルの先端側から、細い工具(精密ドライバー等)を差し込んでフィルターを押し出します。フィルターと樹脂パーツが一緒に外れます。
ノズル先端から精密ドライバーでフィルターを押し出す作業
PF22.2 から取り外したフィルターと樹脂パーツ
5

新しいフィルターをノズルにはめ込む

新旧フィルターを並べると見た目の差はわずかですが、新品は網目がきれいです。新しいフィルターをノズルにはめ込み、樹脂パーツを本体に差し込みます。
PF22.2 用フィルターの新旧比較(右が新品)
新しいフィルターをPF22.2 のノズルにセットした状態
フィルターの樹脂パーツをPF22.2 本体に差し込む作業
6

ノズルを差し込んで金属ピンで固定する

ノズルを本体に奥まで差し込んだら、金属ピンを横から押し込んで固定します。ピンがしっかりはまっていることを確認してください。これでフィルター交換完了です。
金属ピンの紛失に注意 金属ピンは細く小さいため、作業中に転がって紛失しやすいです。作業はトレーや布の上で行うと安心です。ピンは単品で販売されていないため、紛失した場合はリペアキット(41.5001)を購入して交換します。

フィルターが目詰まりすると、泡が薄くなる・シャンプーの吸い上げが弱くなるといった症状が出ます。交換用のフィルターは国内では単品で販売されておらず、金属ピン・Oリング4個とともにリペアキット(41.5001)に入っています。

交換部品一式(フィルター・金属ピン・Oリング)

05

薬液ノブの取り外し(参考)

Chemical Control Knob

本体上部の薬液ノブ(薬液注入ノブ)は、ボトルからシャンプーを吸い込む量を調整するつまみで、六角ネジ1本を外すだけで取り外せます。今回は交換目的ではありませんが、分解ついでに外して状態を確認しました。

—

六角ネジ1本を外すだけ

薬液ノブは六角ネジ1本で固定されています。これを外すだけでノブを取り外せます。取り外した状態を確認しましたが、特に問題は見られませんでした。組み戻しは外した逆の手順で完了です。
PF22.2 の薬液ノブを固定する六角ネジを外した状態
取り外したPF22.2 の薬液ノブの状態
薬液ノブのOリング ノブに問題はなかったため、今回は交換していません。メーカー(イタリア)の部品図(2024年4月更新)では、補修キットのOリング4個は、ノズル内部に2個・ノズル先端の手前に1個・薬液ノブの下に1個です。私が購入したリペアキット(41.5001)もOリングは大2個・中1個・小1個の4個で、同じ構成でした。
06

オリフィス取り付けと組み立て手順

Reassembly

組み立ては取り外しの逆手順で、シールテープの巻き直しと水漏れ確認が最後の重要チェックポイントです。

1

新しいオリフィスをはめ込む

新しいオリフィスを本体の穴にはめ込み、マイナスドライバーで締め込みます。今回は旧オリフィス 3.0(1.1mm)から新オリフィス 5.0(1.5mm)に変更しています。穴のサイズの違いは並べると一目瞭然です。
PF22.2 の新旧オリフィス 3.0(1.1mm)と5.0(1.5mm)の穴の大きさの比較
2

QCプラグの古いシールテープを取り除く

1/4インチQCプラグのネジ山に残っている古いシールテープを完全に取り除きます。テープの残りかすが残っていると新しいテープが密着しにくくなるため、きれいに清掃してください。
3

シールテープを巻いてQCプラグを取り付ける

ネジ山の先端を手前に向け、時計回り(ネジを締める方向)にシールテープを半分ずつ重ねながら2〜3周巻きます。ネジ山全体を覆うように巻き、巻き終わったらスパナで本体に取り付けます。
PF22.2 の1/4インチQCプラグのネジ山にシールテープを巻いた状態
4

クリアチューブを取り付けて完成

最後にクリアチューブを取り付けます。今回は Kwazar(カサール)製のクリアチューブを流用しました。チューブ先端に錘が付いているため、フォームガンを傾けた状態でもシャンプーをほとんど最後まで吸い上げられて便利です。

なお、現行モデルのPF22.3には先端にステンレスフィルターが付いた吸引チューブが標準で付属するため、これからPF22.3を購入する場合は別途チューブや錘付きフィルターを用意する必要はありません。
クリアチューブを取り付けて組み立てが完了したPF22.2 フォームガン

PF22 の標準のプラグはメッキスチール製です。私は錆びにくいステンレス製(Veloci 24.0080)に替えています。

ステンレス製の1/4インチQCプラグ

作業完了後の確認 取り付け完了後は実際に高圧洗浄機に接続して水圧をかけ、QCプラグの接続部から水漏れがないことを確認してください。問題がなければメンテナンス完了です。

PF22.2を広口ボトルに替えてPF22.3と同じ構成にする

PF22.3 と PF22.2 の違いは、ボトルの口と吸引チューブだけです。PF22.2 の本体に、アダプター付きの広口ボトル(スペアボトル)を付ければ、PF22.3 と同じ構成になります。私は2024年2月にアダプターと広口ボトルだけを買い足し、PF22.2 の本体に付けて使っています。

MTM ハイドロ MTM Hydro PF22.2 の本体に広口ボトルを付けたPF22.3と同じ構成(右は旧ボトル)

スペアボトル(PF22.3 用の広口ボトル)

07

PF22.2 交換後の確認と次のメンテナンス

Summary

MTM Hydro PF22.2のオリフィス・フィルター交換は、スパナ・マイナスドライバー・シールテープの3点があれば完了する作業です。交換後は水漏れと泡の出方を確認し、使用後に内部を純水ですすぐ習慣をつけることで、次回交換までの劣化を抑えられます。

交換直後に必ず確認する2点

1つ目は1/4インチQCプラグの接続部からの水漏れです。高圧洗浄機に接続して実際に水圧をかけ、ネジ部からにじみが出ないか確認します。漏れる場合はシールテープの巻き不足か、古いテープの残りかすが原因です。2つ目は泡の出方です。オリフィス径を変更した直後は泡の濃度・水量が以前と変わるため、薬液ノブで泡の濃さを合わせ直します。

次に交換を検討するタイミング

オリフィス・フィルターともにメーカー指定の交換サイクルはなく、症状ベースでの判断になります。泡が薄くなった・吸い上げが弱くなった場合はフィルターの詰まり、水量が想定と合わない場合はオリフィス径のミスマッチを疑います。高圧洗浄機を買い替えた際は、常用吐出圧力と常用吐出水量が変わるため、オリフィス径の選び直しが必須です。買い替え先の機種の見方は高圧洗浄機の圧力(MPa)の目安で解説しています。

交換判断の目安
  • 泡が薄い・濃度が上がらない → 薬液ノブの設定/フィルターの詰まり/オリフィス径の不一致
  • シャンプーの吸い上げが弱い → フィルター・チューブの詰まり
  • 接続部から水がにじむ → シールテープの巻き直し/Oリングの劣化
  • 高圧洗浄機を買い替えた → オリフィス径の選び直し

劣化を遅らせる使用後の習慣

約2年7か月使ったオリフィスには軽い錆が出ていました。使用後に内部へシャンプーと水が残ることが原因と考えられるため、私は洗車のたびに吸引チューブから純水を吸わせて、本体の内部をすすいでいます。

1
吸引チューブを水に差し込む
ボトルを外し、計量カップなどに入れた純水(水道水でも可)に吸引チューブを差し込みます。
2
高圧洗浄機で噴射する
そのまま噴射し、チューブ・フィルター・本体内部に残ったシャンプー液を洗い流します。
3
水を切って乾かす
本体を振って水を切り、乾かしてから保管します。

フィルターが詰まったときに交換品が手元にない場合は、ぬるま湯に短時間浸けると一時的に回復することがあります。

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よくある質問(FAQ)

Frequently Asked Questions

オリフィスとフィルターは症状で交換時期を判断し、PF22.2・PF22.3 とも同じ手順と同じリペアキットで交換できます。

オリフィスとフィルターはどのくらいの頻度で交換すべきですか?

メーカーが定めた交換サイクルはなく、症状で判断します。フィルターは泡が薄い・シャンプーの吸い上げが弱いと感じたとき、オリフィスは高圧洗浄機を買い替えて常用吐出圧力・常用吐出水量が変わったときが交換の目安です。私はオリフィス径の変更に合わせて、約2年7か月使ったフィルターも交換しました。

フォームガンの泡が出ない・薄いときの原因は何ですか?

主な原因は、薬液ノブの設定、ノズル内部のフィルターの詰まり、高圧洗浄機に合わないオリフィス径の3つです。まず薬液ノブを最大まで開き、それでも泡が弱い場合はフィルターを点検します。メーカーは、ワックス成分などがフィルターに溜まると泡の吐出が弱くなると説明しています。

シールテープは必ず巻き直す必要がありますか?

1/4インチQCプラグを一度外して付け直す場合は、シールテープの巻き直しが必要です。古いテープを使い回すと密着が不十分になり、水漏れの原因になります。古いテープを完全に取り除いてから、新しいテープを半分ずつ重ねながら2〜3周巻いてください。

Oリングはいつ交換すればよいですか?

接続部や薬液ノブからの液漏れ、ゴムのひび割れ・硬化が見られたときが交換の目安です。リペアキット(41.5001)にはOリングが4個入っており、メーカーの部品図ではノズル内部と薬液ノブに使う部品です。フィルター交換と合わせてまとめて交換できます。

PF22.3 でも同じ手順で交換できますか?

同じ手順で交換できます。PF22.3 と PF22.2 の違いはボトルの口と吸引チューブだけで、本体の構造・オリフィス・フィルターは共通です。リペアキット(41.5001)も PF22.2・PF22.3 の両方に使えます。

シールテープの代わりに液体シール剤は使えますか?

使えます。1/4インチQCプラグのネジ部を密閉できればよいため、シールテープ(PTFEテープ)でも液体シール剤でもかまいません。どちらを使う場合も、古いシールテープの残りかすを完全に取り除いてから施工してください。残りかすがあると密着が不十分になり水漏れの原因になります。

ノズルの金属ピンを紛失した場合はどうすればよいですか?

金属ピンは単品では販売されておらず、リペアキット(41.5001)に含まれています。代わりのピンでは固定が不十分になるおそれがあるため、キットのピンで交換することをおすすめします。ピンは細く転がりやすいので、作業はトレーや布の上で行い、抜いたピンはすぐに決めた場所へ置いてください。
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PF22.2 関連製品・交換パーツ

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ケルヒャー純正ガンにPF22を付けるジョイント

吸引チューブ(先端にステンレスフィルター)

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