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Mosmatic シーリングブーム、設置完了。天井裏配管・取付・試運転の全記録

公開日: 2026.07.06 更新日: 2026.07.06
モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置完了 ビルトインガレージ全景
My Home Blog — Ceiling Boom Installation Log

Mosmatic シーリングブーム、設置完了。天井裏配管・取付・試運転の全記録

個人宅のビルトインガレージにモスマティック(Mosmatic)製シーリングブームを設置した記録。世界でも珍しい天井裏配管ルートの施工から、3度のトラブルを経た試運転完了まで全プロセスを公開します。

#シーリングブーム #Mosmatic #ビルトインガレージ #ガレージハウス #高圧洗浄機
01
シーリングブームとは
What Is a Ceiling Boom

シーリングブームを使えば、高圧ホースを天井から吊り下げて洗車でき、ホースを床に這わせる手間もねじれによる車体接触リスクも大幅に軽減されます。

シーリングブームとは 天井(ceiling/シーリング)に取り付けた水平ポール(boom/ブーム)から高圧ホースを吊り下げる設備。プロのディテーリングショップや洗車場では一般的ですが、個人宅のガレージへの設置例は世界でも非常に稀で、海外の事例を調べてもホースは露出配管が当たり前です。

一般的な高圧洗浄機の使い方は、本体にホースを接続し、先端にガンを取り付けて洗車するというシンプルな構成です。ただ、洗車中にホースを地面で引きずり回すのは意外とストレスで、ねじれが生じて車体に接触するリスクもあります。

そのストレスを解消するのが「シーリングブーム」です。高圧ホースを天井から吊り下げることで、ホースを床に這わせる必要がなくなり、洗車中の取り回しストレスはゼロになります。

用語メモ 「シーリング(ceiling)」=天井、「ブーム(boom)」=水平のポール。建設機械のクレーンやショベルカーの腕もブームと呼びます。
モスマティック Mosmatic シーリングブーム DKP 開封 全景

設置前のMosmatic シーリングブーム本体。ポリッシュドステンレス製のアームが印象的。

02
モスマティックの製品ラインナップ
Mosmatic Product Lineup
モスマティック Mosmatic シーリングブーム メーカーロゴ

Mosmaticのブランドロゴ。スイス製の高品質スイベルで知られる。

スイベルの精度と耐久性を基準にMosmatic(モスマティック)を選定しました。8種類のラインナップから設置環境に合ったモデルを選べます。

シーリングブームを販売しているメーカーとしては、Mosmatic(モスマティック)、MTM Hydro(MTMハイドロ)、Suttner(サッタナー)などが知られています。スイベルの精度と耐久性でモスマティックを選定しました。モスマティックは世界最大級のシーリングブーム・ウォールブームのラインナップを誇り、カーウォッシュ・食品加工・鉱業・製造業など幅広い分野で使われています。主なラインナップは以下の8種類です。

CEILING BOOM

品番:DKP / DKPL / DKF / DP2 / DKR。ストレート形状のスタンダードモデル。360°スムーズ回転・275bar対応で、カーウォッシュから工業用途まで幅広く使われています。今回設置したのはこのシリーズのDKPです。

CEILING BOOM Z-SERIES

品番:DKZ / DKZF。ブームがZ字のクランク形状になっているタイプ。1つのウォッシュベイに複数台のブームを並べて設置できるのが最大の特徴で、エアドライヤーなど追加サービスを限られたスペースに収めたい場合に有効です。360°回転・275bar(27.5MPa)対応。

CEILING BOOM Z-SERIES HEATED

品番:DKZel。Z-Seriesにヒーティングケーブルを内蔵した寒冷地対応モデル。配管内の液体が凍結するリスクをなくし、冬季の節水にも効果があるとされています。

CEILING BOOM WITH LED

品番:DKZbl / DKPbl / DDPbl。LEDライトを内蔵したモデル。洗車プログラムと同期させて光で工程を可視化できる機能があり、商業施設での演出・集客にも活用されています。

DUAL CEILING BOOM

品番:DDP / DDF / DDK。1本のステムに360°回転ブームが2本付いたデュアル仕様。洗車機の前処理ステーションや屋外洗車場での使用を想定した設計です。個人宅には過剰と判断し、選択肢から外しました。

1/2″ CEILING & WALL BOOM

品番:DKP 1/2″ / WAE 1/2″。流量の多い用途向けに1/2インチ口径に対応したモデル。トラックウォッシュや製造・鉱業施設での使用を主な用途とするシールドベアリング設計の汎用タイプです。

WALL BOOM

品番:WAE / WAD / WAN。壁面に取り付けるタイプで、天井マウントが難しい屋外エリアや既存施設への後付けにも対応しやすいのが特徴。180°回転で、ブームが任意の休止位置に戻るよう設計されています。天井裏配管にこだわった今回は不採用としました。

WALL BOOM EXTENSION

品番:WSA / WSA-2R。ウォールブームをさらに延長するエクステンションタイプ。トラックウォッシュや航空機整備、鉱山施設など、広い作業半径と最大限の取り回し柔軟性が求められる現場向けです。

03
設置プランと下地工事
Installation Plan & Construction Work

世界中に個人宅への設置例がなく説明書もないため、入念な設計と現場打ち合わせが良い結果につながりました。

設置プランの全体像はVol.03で解説済みです。シーリングブーム本体の取り付けは自分で行いましたが、取り付けを可能にするための下地工事は工務店に依頼しました。前職の建築知識を活かして取付方法を自分で設計・作図し、現場監督・大工・水道屋さんと現場で打ち合わせしながら進めています。

  • 1
    空配管の設置 ガレージ天井裏に高圧洗浄機ホースを通すための空配管を先行設置します。当初はVUφ50を計画していましたが、水道屋さんの助言でVUφ75に変更。おかげでホースをスムーズに通すことができました。配管の先はガレージに隣接するGCL(ガレージクローゼット)の天井裏まで抜いています。
モスマティック Mosmatic シーリングブーム 空配管設置①

天井裏に先行設置した空配管の全景。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 空配管設置②

エルボ先端からホースを引き出し、シーリングブームへ接続。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 配管GCL側出口

GCL天井裏の配管出口。ここからホースを通す。

  • 2
    吊りボルトの設置 天井下地・仕上げ材(鋼板スパンドレル)の施工完了後、梁に全ネジボルトを設置します。ただ吊るだけではシーリングブーム使用時に揺れてしまうため、吊りボルトのナットとシーリングブームの間に木材を挟んで揺れを抑える構造にしました。
モスマティック Mosmatic シーリングブーム 天井裏 吊りボルト設置①

梁に固定した吊りボルト4本。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 天井裏 吊りボルト設置②

吊りボルトと本体の間に木材を挟み、使用時の揺れを抑える構造。

  • 3
    ベースプレート固定部の確認 ベースプレートはナット+化粧袋ナットで固定する計画。ナットの締付けやメンテナンス性を考え、シーリングブームのすぐ横に600mm角の天井点検口を設置しました。
モスマティック Mosmatic シーリングブーム ベースプレート取付位置 天井下から確認

天井下から確認したナット+化粧袋ナットの設置状態。

世界中探しても個人宅のガレージにシーリングブームを設置している事例は稀で、設置方法の見本がなく、説明書もありません。入念に検討・作図し、現場監督さん・大工さんと現場で打ち合わせしながら進めたことが良い結果につながりました。

04
シーリングブームの設置
Installing the Ceiling Boom

天井裏配管ルートへの接続と変換アダプターの取り付け手順を正しく把握すれば、2人作業でスムーズに設置できます。

建物が完成し、いよいよ本体の取り付けです。まずはGCL収納の天井に設けた配管孔から高圧洗浄機ホースを通し、シーリングブームの取付位置の上まで引き出しておきます。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ホース天井裏配管 GCL側

GCL内からホースを天井裏へ向けて通している様子。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 天井貫通部 化粧プレート設置

天井貫通部に化粧プレートを設置し、見た目を整えた状態。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ホース天井裏配管 ガレージ側①

シーリングブーム直上の天井裏。ホースを引き出した状態。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ホース天井裏配管 ガレージ側②

天井裏からガレージ内へホースを垂らした状態。

接続口の確認

水が出るのはブームの先端。水が入るのはベースプレート裏側(天井裏配管用・中心の穴)とベースプレート下側(露出配管用の穴)の2箇所です。今回は天井裏配管のため、ベースプレート裏側の穴にホースを接続します。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ベースプレート裏側中心穴(天井裏配管用)

天井裏配管用のインレット。今回はここにホースを接続。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ベースプレート下側穴(露出配管用)

露出配管用のインレット。天井裏配管の場合は使用しない。

変換アダプターの取り付け

高圧洗浄機ホースの規格は3/8インチ、シーリングブームのインレットは1/4インチと規格が異なります。Mosmatic純正の変換アダプター(メス3/8・オス1/4)が必要です。

モスマティック Mosmatic 変換アダプター 3/8-1/4 ①

Mosmatic純正変換アダプター(メス3/8・オス1/4)。

モスマティック Mosmatic 変換アダプター 3/8-1/4 ②

スイベル構造のため、取付順序に注意が必要。

エラー1:変換アダプターの空回り

変換アダプターは3/8ナット部分と1/4パイプ部分がスイベル構造になっていて、ナット側を回してもスイベルが空回りしてねじが閉まりません。正しい手順は、先に変換アダプターをベースプレートに取り付けてから(3/8側の穴の内側に六角レンチ穴があるため)、ホースをアダプターに接続する順番が正解でした。

モスマティック Mosmatic 変換アダプター 六角レンチで固定

3/8側の内部に六角レンチ用の穴がある。ホース接続前にアダプターをベースプレートへ固定する必要がある理由がこれ。

振動対策

ベースプレートはステンレス製、ガレージ天井は鋼板スパンドレル。そのまま接触させると擦れや振動の伝達が気になるため、ベースプレート裏面に1mm厚のゴムシートを貼り付けました。厚すぎると逆に揺れが増えるため薄めを選択しています。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ベースプレート裏面ゴムシート貼付

ベースプレート裏面に貼り付けた1mm厚ゴムシート。

1mm厚ゴムシート 振動対策 使用製品

今回使用した1mm厚ゴムシート。

各部にシールテープを巻いて変換アダプターを取り付けます。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム シールテープ巻き①

ホースのオスネジにシールテープを巻いた状態。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム シールテープ巻き②

変換アダプターのオスネジにもシールテープを巻く。アダプター自体はベースプレートに先付けするため、この状態で接続する手順にはならない。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 変換アダプター ベースプレート取付完了

変換アダプターとホースをベースプレートに仮接続した状態。

妻に手伝ってもらい、私がシーリングブームを天井まで持ち上げ、同時にGCL側でホースを引っ張ってもらうという作業方法で、スムーズに設置できました。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置完了①

本体設置完了①。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置完了②

本体設置完了②。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置完了③

ガレージ全体から見た設置状態。

05
試運転とトラブル対応
Test Run & Troubleshooting

試運転では計3回のトラブルが発生しましたが、いずれも原因を特定・解消し、漏水なしで動作確認が完了しました。

三相200Vコンセントの工事がまだ完了していなかったため、Kärcher(ケルヒャー)K3を接続して試運転しました。

エラー2:ベースプレートの開口穴から漏水

水を出した瞬間、ベースプレート下側の開口穴(露出配管用)から水が噴き出してきました。使用しない穴をボルトで塞ぐ必要があります。海外規格のねじサイズのため日本規格品が合うか不安でしたが、Amazonで適合品を発見。シールテープを巻いて取り付け、解消しました。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ベースプレート下側漏水穴

露出配管用の開口穴から水が噴き出した。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 漏水穴ボルト取付①

穴を塞ぐボルト。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 漏水穴ボルト取付②

海外規格サイズだが、Amazonで適合品を発見。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 漏水穴ボルト取付③

シールテープを巻いた状態。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 漏水穴ボルト取付後

ボルトで穴を塞いだ状態。

エラー3:天井裏からの漏水

ベースプレートの穴を塞いで再試運転したところ、今度は天井裏から漏水。直ちに水を止めて確認しました。

モスマティック Mosmatic 変換アダプター ロックピン確認

六角部分の下にあるリングがロックピン。衝撃でロックが外れ、シール面がずれていた。

原因は変換アダプターのロック機構でした。3/8ナット部分と1/4パイプ部分の間にあるリングがロックピンになっていて、設置時にアダプターが天井下地に当たった衝撃でロックが外れ、ナットが動いてシール面がずれていました。シーリングブームを一旦取り外し、土間の上で単体試運転して原因を特定。アダプターが下地に当たらないよう注意しながら再設置し、その後の試運転で漏水がないことを確認。取付完了です。

06
ようやく完成
Completion

計画段階からシーリングブームの設置を織り込んで設計したことが、今回の施工を可能にしました。

シーリングブームの存在を知ってから約2年。マイホームの建築計画と時期が重なったことで、設置環境を設計段階から組み込めたのは大きなアドバンテージでした。見た目にこだわらなければ(ホース・配管を露出する場合)、設置自体は意外とシンプルだと思います。課題はシーリングブームの自重と使用時の荷重を支える下地をどう確保するか、この一点に尽きます。

現時点ではKranzle(クランツレ)Profi175TSTはまだ未接続で、Kärcher(ケルヒャー)K3での試運転のみ完了した状態です。K3の約2倍の吐出圧力になるため、本接続後にどうなるかはまだ未知数。トライ&エラーを続けながら、快適な洗車環境を仕上げていきます。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置完了 全景

試運転完了。天井に取り付けたシーリングブームが見える。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム 設置後 ガレージ全景

シーリングブーム設置後のガレージ全景。

モスマティック Mosmatic シーリングブーム ホース・ガン接続状態

ホースとガンを接続した状態。

07
よくある質問
Frequently Asked Questions
個人宅のガレージにシーリングブームは設置できますか?
はい、可能です。ただし本体荷重と使用時の荷重を支える天井下地の確保が必須条件です。設計段階から組み込むか、既存建物では梁への補強工事が必要になります。
Mosmaticのシーリングブームは天井裏配管に対応していますか?
はい、対応しています。ベースプレート裏側中央に天井裏配管用インレット(1/4インチ)があり、ホースを天井裏から接続できます。露出配管用の穴は使用しない場合、ボルトで塞ぐ必要があります。
シーリングブームの設置に必要な下地工事は何ですか?
主に3点必要です。①天井下地・梁へのボルト固定用の下地確保、②使用時の荷重に耐える吊りボルトの設置、③メンテナンスのための天井点検口の設置です。天井裏配管を行う場合はホース用の空配管(VUφ75推奨)の先行設置も必要になります。
Mosmatic変換アダプターの正しい取り付け順序は?
先にアダプターをベースプレートへ固定してからホースを接続する順序が正解です。逆順だとスイベル構造が空回りしてねじが締まりません。3/8側の内部に六角レンチ穴があるため、ホース接続前に固定する必要があります。
シーリングブームを設置するとホースを床に這わせる必要はなくなりますか?
はい、完全になくなります。高圧ホースが天井から吊り下がるため、洗車中のホースのねじれ・絡まりが大幅に減り、取り回しストレスが大幅に軽減されます。

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